辻加護、モーニング娘。脱退

モーニング娘。は新たなパラダイムを迎えた。

LOVEマシーンでブレイクする前、アルバムでいうとセカンドモーニングあたりは不本意ながら売れ線でないにせよ、娘。はあくまでキャラクターよりも楽曲ありきで芸能界に挑んでいった。

それから4期の加入。彼女らは良くも悪くもバラエティに富んだメンバーだった。ASAYANの予定調和な実況ではノーマークだった石川、つんくも認める美少女吉澤ひとみ、そして辻加護

歌唱のみを考慮したらこの戦力加入はハーモニーを崩しかねない危険な追加だったが、音楽性よりもキャラクターで勝負するという価値観の変化が功を奏し日本を代表する「アイドル」となった。

特に辻と加護、ロリータ性を孕んだ双子のようなキャラクターは、コアなファン層だけでなくメディアを通じ老若男女にも浸透し、果ては子供のアイドルたり得た。しかしメディアに浸透するにつれ本業である歌は犠牲にせざるを得なかったと考えている。

そして中澤、後藤、保田を放出した代わりに加入した5期6期メンバー。キャラクターもアイドル性も、そして根本であった歌も覚つかず、ベクトルは発散して混沌としていった。と同時に一般大衆に飽きが生じた。

モーニング娘。の要であった安倍なつみも去る。
一般市民に娘。を知らしめた辻加護も去る。

この大震災で崩れた瓦礫の中から、新しい価値観が生まれなければならないのだ。生まれればよい、ではない。必然なのだ。生きなければならないのだ。