松崎しげる「愛のメモリー」

今や歌手としてよりも、リーブ21のコマーシャルやバラエティ番組などで馴染みがあるタレントである松崎氏。なぜ彼がこんなにもテレビタレントとして、もてはやされるようになったのだろうか?

調べてみるとそれもそのはず、芸能生活30年を経て年間100本のステージをこなしている驚異の「ディナーショーキング」だということを初めて知った。ならばエンターテイメントの酸いも甘いもを知り尽くしている彼を、芸能界が指をくわえて眺めているわけにはいかないだろう。

また松崎は1977年のシングル「愛のメモリー」で一世を風靡したのは有名だが、この曲をたどたどしいフランス語で凛と唄いあげ、世界的な賞を受賞したのだが、日本の芸能メディアはどこも氏の功績を取り上げなかったそうだ。

この曲では、柔肌を触るようなタッチから一転、サビに入るやいなや暴力的に力強く愛を歌い上げている。最後のサビでの声の伸びやかさや地声の強さに酔いしれる人は少なくないだろう。

氏は褐色の日焼けと笑顔だけがウリの、バラエティタレント以上の器を持っているはずだ。個人的には世界的な歌手である"MATSUZAKI"としての歌声を多くの人に聴いてもらいたい。