一年ぶりにブログってやるよ

 一年ぶりのブログでございます。本サイトの方で日常をダラダラと書き連ねているのではてなダイアリーでは音楽について並行して書いていこうと目論んでいたら速攻でネタが切れた。なのでここでは会社にまつわるエトセトラでお茶を濁そうと存知マンコ。

 つーか28歳で正社員歴4社目ってのはどうかしてるね、前職は一分タイムカードを押し遅れただけで減給、本業の化粧品販売を無視して社長の思いつきでエロサイトを作ろうとしたり、アダルトグッズやランジェリーを販売しようとしたり、倒れたときに休める場所がないからホコリまみれの階段の踊り場で横たわったし、さらには救急車で運ばれて会社に戻ろうとしたら「お前のやっている仕事なんてたいしたことはないんだよ」「お前は会社を舐めている」と同乗の上司に罵られたりですわ。

 前々職は入社四日目で役員にキレるという荒技を見せつけました。後日会社の名前をぐぐってみたら社長が金光教にドップリとかぶれていることを知りました。だから八畳間ぐらいのオフィスに無理やり神主を呼んでかしこめかしこめしていたのね。洗脳されなくて良かったー!

宇多田ヒカル「Movin' on without you」

週刊女性読んでたんだけどさー、アメリカでUTADAはコケるなんてーのを書いてたのね。あれって卑怯だよな、最初からダメだと決めつける書き方。成功したら今までのことをなかったことにして提灯記事書いて、失敗したらわー、やっぱりコケたー、宇多田もアメリカではヒカらなかったとか書くんだろうなあ。もううんざり、何かやろうとしてる奴に対して冷や水をぶっかけるようなテキトーなクソマスコミにまでピースだこの野郎ですよ。しかもこのゴシップ誌では細木数子が連載持ってるしー。もー、定期購読しちゃうぞ!

ということで「First Love」以降バラード色が強くなった宇多田ヒカルの楽曲だけど、「Traveling」や「蹴っ飛ばせ!」みたいなアッパーな曲も格好いいよなあ。その皮切りになった「Movin' on 〜」をカラオケで歌おうとすると、サビの部分で絶対に一オクターブ下げざるを得なくなるので細木先生何とかして下さい。

ブランキー・ジェット・シティ「赤いタンバリン」

 ブランキー・ジェット・シティミッシェル・ガン・エレファントの区別が付きません。更に言うとミッシェル・ガン・エレファントエレファントカシマシとエレファントマンの区別もよく分かりません。エレファントカシマシといえば「かしまし娘」を連想するような方はやくみつるレベルの中年ですから、成人病に気をつけて下さい。

モーニング娘。「Do it Now!」

2002年の7.31ショックを覚えているだろうか。後藤真希保田圭モーニング娘。脱退、飯田、矢口、加護のタンポポ脱退、ミニモニ。では矢口脱退、そして平家みちよハロプロ脱退。このときのモーオタの衝撃は計り知れないほどだった。

このテロのような人事と同時期にリリースされたこの曲は、「LOVEマシーン」、「ちょこっとLOVE」、「ラブレボリューション21」のようにハイテンポで陽気な曲ではない、いわゆる従来の売れ線のシングルからはかなりかけ離れた印象を受けた。当時はコンサートでは絶対にハジけられない感じでちょっと暗いバラードだなあ、ぐらいの気持ちしか抱けなかった。

そして二年が過ぎ、俺はモーオタから足を洗ったのだが、ある機会に「ベスト・モーニング娘。2」を手に入れて改めて聴き直した。そして今更になってこの曲の素晴らしさと厳しさに触れた。

俺は当時フリーターとしてフラフラしていたのだが、今年の冬にサラリーマンになり身も心も削りできる限りの仕事を達成させたつもりだったが、翌月の給料明細を見たときに唖然とした。年商換算で億単位の成果物を作ったにもかかわらず、体調を壊して休んだ分の給料がばさりとカットされた。

自分のやってきたことが評価されない、俺のやってきたことは何だったのだろうと精神的に落ち込んだ。けれども今までフラフラしていた分「ふつう」のサラリーマンという肩書きは捨てたくなかった。そんなジレンマを抱えて何をどう考えても袋小路に陥り、退職願を書き自殺を図った。

辛うじて生きていたが、自分自身が評価されなかったことに対して不満を抱き続けていた。もっと他人に評価してもらいたい、「ふつう」になりたい、ありふれた人間になりたいと思っていたときにこの曲を聴いた。

どんな未来が訪れても それがかなり普通でも

「ふつう」を求めていた俺にとっては、この曲のフレーズが強く印象に残った。通常の歌謡曲ではここまで残酷な歌詞はないと思った。ありふれたポップスの歌詞では「未来には明るい希望があるんだ、だから頑張ろう」とか逆に「私の未来は暗いから、死んでしまいたい」なんて陳腐なフレーズが散りばめられているような印象を受けた。

しかし、このフレーズでは残酷にも将来が「ふつう」かもしれないと綴っている。幸せに満ちた明るい未来だなんて保証は一切しない、でも明日に向かっていくことを覚悟しているのだ。どんな未来が待ち構えているかは分からない、俺には「ふつう」になる道しかないかもしれない、けれど俺にとっては「ふつう」に生きることは憧れでもあった。

そして矢継ぎ早にこんなフレーズが耳の中に飛び交ってくる。

間違ったって しょうがないでしょう
迷ったって 始まんないでしょう

覚悟するのは簡単だった
夢がそこにあったから

「ふつう」という夢を求めるためには、前に進まなければならないのだ。悩み考えるよりも、間違っていても、迷っても、何も始まらない。「ふつう」のために、前に進んでいこう、そう覚悟を決めた俺には迷いはなくなった、しがないサラリーマンとしてタイムカードを押していく、それは俺にとっての「Do It Now!」なのだ。

BOφWY

ヒムロックをフミアート呼ばわりする奴は前に出ろ。

いいか、ヒムロック氷室京介のロック、それを略したわけではない、ヒムロックは「非無ロック」、即ちそのロック、無にあらずということを体現し、布袋寅泰の黒字に白線が入った、トンガったギターをPATI-PATIや宝島の裏表紙で眺めてて憧れたなあ、ということでBOφWYのコンプリートアルバムをひたすらに聴きこんでいるのだ。

でも16曲目ぐらいで早くも秋田(鹿島アントラーズ)。さっきまでソニンとか娘。のセカンド聴いてたぐらいだっしー、ガールズポップ大好きな中年略してペドフィリアの僕チンにはちょっとボーイは重かったかもな。

「ボーイ」と囁いていたラ・ムーのヴォーカルでもあった菊池桃子にもハートはスキトキメキトキスしてたけどな、サリバナチータ、サリバナチータとかで富田靖子の消えたプリンセスとか中山美穂のトキメキハイスクールディスクシステムで遊んでいた頃を、みんな、思い出すべきなんだ。ツインファミコンは萌えなんだ。

夢がしぼんで儚く消えてしまう前に、この世を疾走した証を残そうじゃないか、ライブハウスはてなダイアリーへようこそ!

オリジナル・ラブ「朝日の当たる道」

中島美嘉、ないしは彼女を取り巻く秋元康系ブレーンは凄いとしか言いようがない。透明感漂う力強い歌声で「雪の華」や「STARS」などの佳曲を歌い上げたことで、一気に邦楽ポップスのスターダムにのし上がった。

ある日、彼女のセカンドアルバムを聴いて驚いた。「接吻」じゃないか、オリジナルラブがカバーされているなんて。だって90年代の曲じゃないの。おじちゃん真剣(マジ)Biqurie(ビクリー)しますた。

だってさ、まだタージマハールこと田島貴男率いるオリジナル・ラブはまだまだ現役でしょ。「夜をぶっ飛ばせ」、「サンシャインロマンス」、「いつか見上げた空に」、そして四枚目のアルバムタイトルが「風の歌を聴け」、やられた。

渋谷系ポップスをエレアコで奏で、村上春樹の作品に共感し、怠惰で繊細な学生生活がふと胸の先を過ぎっていった。それがこういう形でリメイクされるなんて。信じられない。ピチカートファイブ時代の田島が女王陛下に敬礼していたのも今は昔。

さらには久保田利伸の「Missing」までカバーしちょる。喫茶店の有線放送で聴いてたときには、鼻からコーヒー吹き出しそうになりました!むしろ吹き出しました!昼食のラーメンのかけらが出てきました!

彼女が触媒となり、90年代を過ごした俺と、これからカバー曲を聴いて90年代の空気を感じたがっている平成生まれの架け橋となるんだろうなあ。畜生、うまい商売だなあ。あと俺も年を取ったなあ。

キリンジ「冬のオルガ」

愚かしくも楽しかった大学生活に別れを告げ、新卒で大手のソフトウエア会社に就職、順風満帆な生活だった。

そこでは技術的に優秀な先輩がゴロゴロといたので、俺も負けてなるかとばかりに仕事をこなしてきた。終電で帰ったときは早く帰れたなあ、なんて考えていた。無謀に頑張って頑張って働いていた。プロジェクトを達成させ、少しでも認められたくて。

そうやって無理をしたツケがきた。俺にとっては難しい仕事を先輩からアサインされた。開発サイクルすらも分かっていないにもかかわらず、どうすればプロジェクトが円滑にいくような開発環境を提供できるか、袋小路の中悩んで悩み抜いた。認められたい、そのためにはどんな仕事でもやらなくては。

そうしているうちに何も考えられなくなり、煙草をふかしうなだれている時期が続いた。死にたい、死にたい、いなくなりたい。気づいたら会社から失踪して、真昼の各駅電車に乗り込んでいた。インターネットで調べた情報を頼りに精神科へと駆け込んだ。

電車の中では少しでも自分を楽しい状況に追いやらなければと、CDウォークマンキリンジのファーストアルバムに収録された「冬のオルガ」をリピートで聞き続けた。今は楽しいんだ、好きな曲を聴いているんだから。そう自分をなだめていった。

何度聞いても歌詞の意味は分からなかったが、意味なんて必要はない、少しでも楽になりたかった、好きな音楽を聴いてこの場をやり過ごしたかったのだ。俺は歌に一縷の救いを求めていたのだ。